小さな寄付 大きな慈善の力になる

慈済ボランティアには五つの特色がある。「無償」で行われる奉仕の経済貢献値は二〇一九年だけで百二十一億台湾ドルを超えている。ボランティアたちは交通費および宿泊費を「自己負担」し、「休暇」を取り、慰問では「自分で贈り物」を用意する。お金や物資、株式、不動産を寄付し、医学教育のために献体を行う人もいる。
慈済ボランティアの二〇一九年度における総動員数は延べ千八百万人に達し、恩恵を受けた人の数は二千百万人を超えた。背後にある諸々の奉仕による愛の価値が社会にもたらした効果と影響力について、国際的コンサルティンググループの「安侯建業(KPMG)」が専門的に分析したところ、例えば二〇一八年「慈済板橋静思堂」が携わったコミュニティサービスの社会的投資利益率(Social Return on Investment、SROI)は五十・三七にも上った。これは、一元の投資が五十・三七元の効果を生み出したことを意味し、慈善効果としてはほぼ世界最高ともいえる水準である。
世の中を助けるには、皆が協力する必要がある。慈済ボランティアが愛の力を注ぐだけでなく、誰もが影響力を発揮することができる。統計によれば、慈済が受け取った寄付金のうち、九十九%は個人の寄付だ。一人一人の小さな力も、積もり積もれば、地球規模の力を生み出すことができる。
(慈済月刊六四九期より)

経費支出について 台湾での慈善用途

◎コミュニティや偏境地域における貧困救済‥長期的支援、在宅ケア、就学補助、緊急災害支援、健康促進、コミュニティ発展への取り組み。

◎介護サービス推進‥介護センターの設立、認知症予防教室とデイケア、独居老人ケア、コミュニティケア拠点設立等。

◎青少年の公益発展‥青年の公益参加、人材育成、青少年心理成長計画を推進。

◎児童、婦女の心身障害福祉サービス、施設の支援と経費補助。

◎災害の防止・準備・支援‥災害支援、防災、減災のための工事。災害支援物資と設備の研究開発。

◎環境保全‥環境保全教育、資源回収と再利用、新しい科学技術の研究開発を推進。

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