古いジーンズがニューファッションに

紡績アパレル産業は、石油産業に次いで二番目に環境を汚染する産業である。ジーンズを一本作るだけで、三千七百リットルの水を必要とするのだ。

消費パターンを変えたり、古着を購入したり、古着を仕立て直して新しい服にすべきであり、「今日のファッション」を簡単に「明日のゴミ」にしてはならない。

数年前、或る友人がジーンズを捨てきれず、呉玉(ウー・ユー)さんに渡して、自分の考えも話した上で、それを仕立て直してもらった。それは、呉玉さんのデザインと器用な手を経て、デニム生地のリュックに変わった。友人はそれを見て、大いに喜んだ。そして、それがきっかけで、呉玉さんは古着を仕立て直してファッションバッグを作り始めた。

七十六歳の呉さんは、普段一輪車を押してコミュニティで資源を回収し、他人のいらない物を宝に変えているが、十年前、自宅の前に回収拠点を設けた。回収した古着の中によい品質で、しかもまだ利用できるジーンズや布地、捨てられた様々なバッグなどを見て、異なったサイズと機能のバッグに作り変えている。例えば、リュックや手提げ、小銭入れなどである。そして古着のボタンやファスナー、肩紐などの部品を取り外して再利用する。名実共に中から外まで、エコな再生バッグなのである。

彼女は、製品が出来上がると、とても嬉しくなるが、ただ時間が足りないと言う。古希を迎えた彼女にとって、裁縫は目と集中力をかなり消耗する作業である。それに、デニム生地は厚いので、普通のミシンでは役に立たない。彼女は、自分でデニム生地用の中古ミシンを二台購入して対応した。

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縫う前にはジーンズをきれいに洗い、元のデザインに沿った構想で裁断し、それから縫製と装飾に取り掛かる。その工程は細かく繁雑だ。だが、デザインが異なるバッグはどれもすぐに売れてしまうので、彼女は嬉しくなり、それが微力ながら続けていく励みになっている。回収した衣類を再利用するだけでなく、環境保護で地球を愛し、更にその収入を慈済に寄付することで、愛の奉仕をしているのだ。

「私は若い頃に苦労したので、物をとても大切にするようになりました。ですから、生地が傷んでなくて、ファスナーが使えれば、全部取り外して、また使います。古着でもとてもエコになり、とてもおしゃれなものになります」。呉さんは、好きでやっているから、疲れを感じることはなく、今でも続けているのである。

あらゆる家庭または個人には、着られないものや着古したジーンズがあるだろう。体に合わなかったり、時代遅れになったりしたもので、捨てるのは惜しいが、残しておいても着ることのないジーンズでも、アイディアを発揮して工夫すれば、シンプルな裁断と仕立て直しによって、唯一無二の実用的なファッションバッグになるのだ。

(慈済月刊六八七期より)

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