慈済の防疫行動メモ

2019年12月~2020年1月
コロナ禍の初期段階・4大志業が連携して対応

・2019年12月、中国武漢市で複数の原因不明の肺炎症例が報告された。

・2020年1月23日、慈済に初めて支援を求める連絡が入った。

・旧正月2日目にあたる2020年1月26日に、慈済は4大志業連携感染症緊急対策チームを結成した。

・旧正月4日目の2020年1月28日から毎日、防疫調整指揮センターの会議が開かれた。

2020年2月
防疫物資を寄贈・斎戒を呼びかけ、福を祈る

・アジアで感染症が拡大。中国本土が最も深刻で、醫療物資が品薄になっていた。3月に感染症が落ち着くまで、米国とマレーシア、インドネシアなどの慈済ボランティアは、精一杯個人用防護具(PPE)を調達して中国に送り続けた。

・慈済は「世界で菜食で斎戒し、心を一つに疫病の終息を祈ろう」という活動を発起した。世界中の慈済人が各地の道場で毎日同じ時間に一斉に、真心をもって疫病の終息を祈り、誰もが菜食による斎戒で誠意を表す祈りを捧げた。

2020年3月~年7月
感染が拡大し、慈済は世界中で支援に駆けつけた

・コロナウイルスの感染が制御不能に陥って全世界に拡大し、海外の団体が次々と慈済に支援を求めてきた。慈済も、世界中の慈済ボランティアや今まで協力してきた団体を通して、感染地域のニーズに関心を寄せた。

・防疫医療用物資が不足し、多くの国が医療用物資の輸出を禁止したため、マスクや防護服を供給してくれるメーカーを見つけることが困難になった。しかも、医療用品に対しても、寄付基準を満たすには全ての品目で医療用物資の証明書と国の衛生局番号などが必要となった。それゆえ、2月中旬までに慈済が見つけた各国のメーカーは、3月中に商品が出荷できなくなった。最後に、中国とメキシコのメーカーに十分な生産能力があることが分かり、慈済は世界的なコロナ禍の支援で、3月15日、正式に第1回目の防疫物資を発注した。

・広州などの慈済ボランティアが防疫物資の全世界への輸送中継を請け負った。物資の調達の失敗やフライトのキャンセル、宅急便の返送、税関申告での挫折、通関の足止め、認証印の変更など、様々な困難を経てきたが、それを乗り越えて、順次、防疫物資の助けを求めていた国や団体に届けることができた。そして、現地の慈済ボランティアやパートナーが引き継ぎ、リスクを冒してまでも、あらゆる方法で最も必要としていた所に防疫物資を送り届けた。

・26の国と地域の慈済ボランティアは、自分たちで防疫物資を購入し、千を超える団体に寄付して、現地の防疫活動を支援した。

・3月下旬からフィリピンが率先して始めた。防疫支援プロジェクトが展開され、4月には各国の慈済ボランティアが生活物資や食糧などの配付を開始して、コロナ禍で困難に陥った人たちが生活を乗り切れるよう支援した。

2020年8月~年11月
コロナ禍の変化に対応して愛の力を結集した

・グローバル防疫1・0プロジェクトの11月10日時点の統計によると、医療物資を発送して85の国と地域を支援した。そして他にもまだ転送中の物資があった。第1段階の生活支援の配付活動が世界35の国と地域で実施され、約432万人(延べ103万世帯)が恩恵を受けた。

・世界的に新型コロナウイルスの感染拡大の終息が見えない中、慈済は「防疫2・0」プロジェクトを発動した。4項目の防疫物資を備蓄すると共に、各国の慈済拠点でも、経済的弱者世帯の現状とニーズに対応して、第2段階の生活困窮者世帯への配付を開始した。秋から冬にかけてコロナ禍の変化と各国のニーズに対応して、各地で手作りマスクの作成を呼びかけた。


(慈済月刊六四九期より)

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