自分が使わない物を整理し、それを必要としている人とシェアする。このような循環の仕組みを通して、モノが流れ続け、ムダにならないようにする。これも、整理コンサルタントと「惜福屋」が目指している方向である。
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整理には、正解はありません!」と「収納する幸せ」の講師・劉佳穎(リュウ・ジャーイン)さんは、目の前の十人の受講者にそう語りかけた。整理や収納の心得やテクニックを紹介・ディスカッションした後、一行は「惜福屋㊟」の「惜金区」と「惜衣区」で実践してみた。
㊟惜福屋:「もったいない」を実践するリユースショップ
「保温マグのような比較的よく使われる物は「ゴールデンゾーン」、つまり肩の高さあたりに置くようにしています」。黄さんは、惜福屋に来る人たちが最もよく手に取ると思われる品を、取りやすい棚の位置に並べていると話す。そして、日用品の棚に置かれていたおもちゃや野球用品に対して、「このカテゴリーに入らない物は、別のところに移します」と言った。
講座をサポートした整理コンサルタントは、文具棚を整理しながら、「こういうソフトタイプのファイルは、一カ所に集め、色ごとに分類すると見た目もきれいで、欲しい物が見つけやすくなります」と言った。整理の過程では、物の特徴や種類に基づいて分類するだけでなく、実際に使う人の立場に立って、どうすれば取りやすくなるかを考えることも大切だ。
二〇二五年六月から、「収納する幸せ」は慈済中山八徳共修所と協力して、毎月二回、人々に整理実践クラスを開催している。「ここほど実践的な場所は他にはありません」と、「収納する幸せ」運営長の楊雅琪(ヤン・ヤーチー)さんが言った。
劉さんは、受講者を惜福屋に連れて行き、実際に手を動かすことで、疑問があれば、その場で質問でき、すぐ解決できると考えた。現在、「収納する幸せ」には劉さんのような講師が十数名おり、顧客のニーズは一般家庭における整理が一番多い。しかし、場所が変わったら、整理や収納に対する考え方も違ってくるのだろうか。
「ただ片づけたり収納したりするだけで、断捨離をしなければ、結局いらない物をあちこちに移動させているだけと同じなのです。そんなことに時間を使う必要があるのでしょうか?先ず要らない物に家を出てもらうこと。そうして初めて、整理の時間を短くできるのです」と楊さんが言った。「断捨離と収納、この二つこそが、私たちの会社のコア・バリューなのです」。
この考え方は、惜福屋にも同じように当てはまる。古い商品がそのまま残っていては、リサイクルステーションに次々と集まってくる中古品は棚に並ぶ機会を失い、結果としてモノの流れが滞ってしまうのだ。
楊さんはこう話す。「私たちとしては、お客様がコンサルタントに一度お願いするだけで、しばらくはその状態を維持できるようになることを望んでいます」。しかし惜福屋では、ボランティアたちが半分冗談まじりにこう言った。「コンサルタントの方が来た後は棚がきれいになるけど、一般に参観を開放したら一日で元通りです」。ボランティアの許武嵩(シュー・ウーソン)さんは笑いながら、「それもまた、毎日の修行だと思うしかありません」と言った。
ワークショップの受講者はよく、惜福屋にある中古品の出どころに興味を持つ。この半年、慈済と関わってきた楊さんが代わって説明することもある。「これらは全て、地域の方々の寄付や、ボランティアがリサイクルステーションから回収して整理したものです。リサイクルステーションで良い物があれば、ボランティアは惜福屋に届けます。『収納する幸せ』のお客様が整理して余った物も、必要な人に送るよう勧めています」。
「収納する幸せ」チームは、「余った品物」の情報をSNSに投稿し、オーダーした人が指定場所で受け取れるようにしている。品物はQRコードと説明が印刷された「縁結びの袋」に入っている。受け取った人は、将来同じ袋を使って不要の物を入れ、再びネットを通じて必要な人とシェアできる。こうして、物は動き続け、無駄になることはない。
慈済中山八徳共修所は、今回の惜福屋の改造で、さまざまな団体と協力する機会を得た。絶え間ないコミュニケーションと相互理解を通じて、共に持続可能性のために努力している!
(慈済月刊七〇七期より)
「収納する幸せ」の30数人の実習コンサルタントは、8月中旬に整理実践クラスに参加し、惜金エリアで中古の食器を整理した。(撮影・許雅玲)


