新しい年の無病息災を願う

編集者の言葉

十二月上旬、第一期の歳末祝福会及び認証授与式が無事に終了し、台湾の慈済ボランティアのほぼ半数が、證厳法師と常住師父から福慧お年玉を受け取った。二十日間以上に及んだ法師の行脚の間、各地のボランティアたちは静思堂に集まり、「菩薩の新メンバー」の誕生を喜ぶと共に、四大不調で生じた災害による人々の苦しみに心を痛めた。

十二月八日に第一期最後の歳末祝福会が終了すると、翌日の九日には、二日間にわたる大規模な慰問金配付を終えたばかりの香港の慈済ボランティアたちが台湾に到着し、高層マンション群「宏福苑」で起きた大規模火災と、彼らが行った被災者ケア支援について報告した。彼らは火災を知って直ちに現場近くに駆けつけると、恐ろしいほどの炎が遠目でも見られ、傍らには被災して衝撃を受けた住民が涙に暮れていた。彼らは家を失った住民の悲しみを自分のことのように受け止め、朝な夕なに慕っていた法師を前にすると、時折声を詰まらせながら、まるで愛する家族に思いを吐露するかのように話した。

「香港の火災は本当に深刻です。あの時、私は一日中あなたたちのことを思って心配していました。特に、そこに住んでいた慈済人は今、どこに身を寄せているのですか」。その優しい労りのお言葉と、それに続く災害支援の指示に、弟子たちは計り知れない思いやりと後押しを感じた。

慈済は慈善志業から始まったが、災害支援を行う際はいつも、異なった状況に直面し、様々な困難を克服する必要があった。「ボランティアは招かれなくてもやって来ます。私たちは積極的に行動する必要があり、それが私たちの使命なのです。人生は無常ですから、私たちは、最善のケアを提供するのです」。 法師はボランティアに、短期、中期、長期にわたる支援の方向性を整理して明確に示した。特に火災後の心的外傷からの回復には、カウンセリングと長期にわたる寄り添いが必要だと諭した。

この火災では、九人のインドネシア人と一人のフィリピン人家事手伝いを含む百六十一人が亡くなった。香港のボランティアは、犠牲者の故郷にいる家族と連絡を取る一方で、故郷の現地ボランティアを通してケアを提供する計画である。

ほぼ同じ頃、東南アジアのインドネシア、タイ、マレーシア、フィリピン、及び南アジアのスリランカでも、モンスーンやサイクロン、洪水、土砂災害などで大きな被害が出ており、二千人以上の死傷者が出ていた。各国の慈済ボランティアも歩調を合わせて支援活動を行っている。

慈済基金会の顏博文(イェン・ボーウェン)執行長は、ある時の分かち合いの中で、極端な気象現象による災害がますます深刻になるにつれ、地域社会や地方自治体は防災・救援におけるレジリエンスを継続的に向上させ、事前の準備をする必要がある、と真剣に呼びかけた。慈済が近年行っている台湾各地での防災士養成や、「慈悲のテクノロジー」の防災や援助への応用、災害に関する情報の把握などは、ますます重要になっている。

年の瀬に一年を振り返ると共に、新年を展望するにあたり、現在の世界情勢と見通しは楽観的とは言えない。法師の香港ボランティアたちへの開示が、今も私の耳に残っている。「突然の災害は予測不能です。幸せを大切にして、互いに祝福し合いましょう」。二〇二六年は世界が平和であるよう、心から祈ろう。

(慈済月刊七一〇期より)

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