【より進化する環境保全】地球を愛する方法は多種多様

慈済が環境保全の推進を始めてから三十二年になる。「ゴミを黄金に変える」、「清浄は源から」などの段階を経て、より厳しい環境問題に直面している今、より大きな影響力を発揮しなければならない。小学生からエコ戦士を育成し、老朽化したリサイクルステーションを若返らせることで、地球を愛する歩調を加速させなければならない。

二〇二二年八月末の新学期に生徒が学校に戻ると、慈済ボランティアも積極的に各地の小学校と連絡を取り、学校での任務を展開し、「慈済とPaGamO(オンライン学習プラットフォーム)によるエコ防災戦士PK合戦」の第二回大会が始まった。「第一回は国内外から七万五千人が参加し、台湾では九百以上の学校で校内選考を行いました。二〇二二年は二千校以上の参加を目指しています」と慈済基金会環境保全推進チームリーダーの張涵鈞(チャン・ハンジュン)さんが言った。

このエコ防災戦士PKゲームは、慈済基金とPaGamOが公益事業として提携することで、教育部と環境庁、消防署等にも協力を仰ぎ、子供たちの身近にある「テレビゲーム」方式で、小さい頃からエコ教育に触れてもらうのが狙いである。学校代表から地方代表になるまで、参加した小学生の戦士たちは何度も挑戦してステージを突破し、二〇二二年三月に開かれた第一回台湾大会と国際大会で優勝者が誕生した。小学生たちは、七百題にも上る環境保全と防災に関するクイズに挑戦し、答えることで、節水、海洋汚染、防災と災害支援、省エネ、CO2の削減、気候変動など環境防災知識を深めることができる。

「環境保全に関連した勝ち抜きゲームの後、エネルギーと水の節約以外に、できるだけ菜食をして肉食を少なくすることで、CO2の排出を減らせることを知りました」と桐林小学校の白睿煬(バイ・ルイヤン)君が興味津々に語った。

さらに、環境保全と菜食をする概念を学園内や地域社会に広めるという大挙を成し遂げたのは、台湾初のESTエコ教育ボランティア養成講座によるものである。国立科学工芸博物館、高雄市教育局、慈済基金会が分野を超えて提携し、九月から高雄静思堂で開かれたものだ。高雄市各学校の有志者や地域ボランティアが参加して、エコ教育のシード教師になっていった。

「慈済の環境保全活動は資源の回収だけだと多くの人は思い込んでいますが、実は教育に重点を置いているのです」と張さんが説明した。エコ防災戦士の育成プログラムや学校を巡回するエコ教育バスなどが、環境保全教育ボランティアによって学校のカリキュラムに取り入れられ、まだ小さい頃からエコ教育を身に付けてくれるよう、静思堂の環境保全教育センターで生徒たちが実際に体験してもらうのだ。この二年間、慈済は更にリサイクルセンター2・0と題した改造計画で、リサイクルセンターをレベルアップしている。

リサイクルセンターというと、一般大衆のイメージとしては、足の踏み場もないほど山積みされた回収物を思い浮かべるかもしれない。二〇二〇年末、慈済は「5%デザインアクション・社会デザイン・プラットフォーム」と協力して、設計士やリサイクルボランティアを招き、「リサイクルセンターを如何にして良くするか」について討論した。台北市と新北市にある三つのリサイクルセンターで試行し、今年八月にその設計成果を発表した。若者で構成された設計チームは半年間掛けて、各リサイクルセンターでインタービューを行い、年配ボランティアと話し合いの場を持った後、ボランティアたちにとって使い勝手の良い空間の設計が完成した。

新北市三重区のリサイクルボランティアである葉明珠(イエ・ミンジュー)さんによると、設計士はボランティアの使用習慣を考慮し、ボランティアが腰を曲げなくても紙やビニール袋を分別できるよう、「マルチ・デスクトップ」を設計したそうだ。また「台車」も、余り労力を使わず、体を痛めることもなく、回収物の運搬ができる手軽なものに改良した。ボランティアの使用経験を通して、設計チームと共同で変革を行った。

環境保全は実践するだけでなく、語ることも重要

天災は環境保全とどういう関係があるのか?人類の生活習慣は気候変動にどのような影響を与えているか?慈済ボランティアが解説する。

去年3月からは台北市天母野球場に招かれ、試合期間中にゴミの減量を宣伝した。1年半の間に、延べ千人以上を動員して、野球を愛する以上に地球を愛そう、と呼び掛けた。(撮影・頼大灥)

「明るい空間と色彩で識別するシステムによって、より多くの若い世代がリサイクルステーションに魅力を感じることで、足を踏み入れるきっかけになってくれればと思っています。中でリサイクル活動をするだけでなく、日常生活の中で環境保全を実践する戦力になって欲しいのです」と、張さんは語った。

地球を愛しむ方法は沢山あるが、歩調を速める必要がある。地球の温度が上昇し続ける中、二十一世紀中のネットゼロを達成しようと、慈済は「二〇五〇ネットゼロ」という目標を立て、カーボン排出削減計画を実行し始めている。二〇二三年からは、台湾全土十カ所の静思堂で、温室効果ガス排出量の総点検と改善を行う。ネットゼロという目標の達成は容易ではないが、慈済ボランティアは、「道さえ分かれば、遠くても怖くない」と信じている。正しいことは行動に移せばいいのである。(資料の提供・呉珍香、黄淑媖、許麗珠、黄愛惠)

(慈済月刊六七三期より)

    キーワード :