家族で休日を楽しく過ごす

問:

子どもに童年の思い出を残してあげたいと思うのですが、正月や祭日に旅行をすると、どこも人で混んでいる上に、費用も割高です。独創的な休日を過ごすアイディアは何かありませんか。

答:私の大学のクラスメートは孫を持つ歳になりました。旧正月の時に、クラスメートのライングループに届いた動画を開いてみると、一般的な新年の挨拶動画だと思っていたのが、三世代の春節団らんの「特別番組」だったのです。

動画では、お祖父さんとお祖母さんが、おめでたいおわん型のつばの無い帽子を被り、子どもたちはお正月の新しい服を着て、祖父母に新年のお祝いの言葉を口にして、自分たちの得意な芸を披露していました。一番面白かったのは、二歳の孫の良い言葉と演技でした。彼はよちよち歩きしながら、はっきりしない子ども言葉で、「お祖父ちゃん、お祖母ちゃん、新年おめでとうございます。ニャー、ニャー、ニャー、お年玉をちょうだいね」と。途中の猫の鳴き声や歩き方を真似たり、猫が手のひらを舐めたりするところが、すごくリアルでした。クラスメートたちは皆その動画に「いいね」を押しただけでなく、「来年の旧正月も同じようにやってね」というコメントがたくさんありました。

計画を立てる過程も楽しい

親友のSは、小学校の担任のやり方がなかなか忘れられませんでした。「林先生は若くて創造力が豊かでした。例えば、端午の節句に関した授業をする時、ステージで物語を語ったり、歌や演技をしたりするよう、生徒たちに前もって準備させました。後に私が教師になった時も、それをモデルにして、前もって学生たちに予習させたり、斬新なアイデアを考えてもらったりしました。そうすることで、より活発で面白い授業になったのです」。教室だけでなく、家庭での娯楽にもこの方法は使えます。

祭日には家族全員で登山に行くという、特別な家族もいます。

どの山に登るかは子どもたちが選んで、登山ルートを計画し、キャンプ場も子どもたちが決めます。もちろん、こういうことは子供たちがある程度大きくなってからでないとできませんが。

ある年、玉山に登りたいということで、家族全員で話し合った結果、登山難易度4のルートで登ることに決めました。タタジャから玉山連峰に行って、またタタジャに戻るルートで、往復するのに数日かかるのです。親は子どもたちに登山ルートを計画させ、インターネットで入山時間を予約し、「登頂証明書」の申請も任せました。

数年間に、一家は何度も登山しており、キャンプ場や必要な食糧など全てを子どもたちに任せました。登山する過程で、歩行困難や高山病になったこともありましたが、子どもたちは一つ一つ乗り越えて、登頂に成功し、「登頂記念証明書」も手に入れました。

今回の登山は、時間が長くかかり、難易度も高くなりました。「子どもたちが事前に綿密な計画と準備をしていなかったら、失敗に終わり、怪我したり、山から降りられなかったりしたかもしれない」と父親が言っていました。或る人が、玉山に登った後の最大の収穫は何だったのかと聞くと、「子どもたちがより慎重になったと共に、環境保全と登山倫理を積極的に学んだことです」と父親が言いました。

自分の家族だけの思い出を作る

子どもたちに忘れられない童年の思い出を残してあげたいのなら、正月や祭日には必ずしも人で混んでいる観光地を訪れる必要はないでしょう。特別な娯楽プログラムを企画して、それをビデオに残すこともできるのです。子どもたちに、祭日に関連した物語や歌を準備させて、家族の前で披露してもらうアイデアもあります。子どもたちが成長するにつれて、彼ら自身で計画を立ててもらうのです。こうした普通と違った活動をすれば、子どもたちはきっと、その祭日の光景を一生忘れないでしょう。

(慈済月刊七〇一期より)

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