台風4号災害支援—台湾全土から嘉義・台南に駆けつける

台風4号が台南市七股区に大きな被害をもたらし、ボランティアが家庭訪問をして寄り添った。

中型台風4号(ダナス)は、百年に一度の稀に見る進路で嘉義県に上陸すると、屋根を吹き飛ばし、電柱をなぎ倒した。停電とインターネットの中断で、市民生活に不便と慣れない日々をもたらした。慈済は、まず温かい弁当と緊急支援金を届け、続けてビニールシートの提供と学校の清掃を行うなど、全国からのボランティアが引き継ぎをしながら支援した。

心の痛みを乗り越える

台風4号(ダナス)は、強風と豪雨で台湾農業の重点産地である嘉南平原に大きな被害をもたらした。台南市麻豆区では、一人の農民が落ちた文旦を袋に詰め、葉と共に廃棄していた。「細菌が発生するから」と、明日に親戚や友人が手伝いに来るのを待たずに一人で作業を始めた訳を説明した。早く落ちた果実を取り除いて、病害虫が発生しないようにすることで、樹を守っているのである。雨で果樹園に水路ができ、1年分の努力が水と共に流れてしまった。(写真1)

台南市七股区にある一軒の古民家。古くて思い出深いが、住民は濡れて壊れてしまった家財道具を片付けていた。室内は電気が点かず、風で剥がれた屋根から太陽光が差し込んでいたが、五分前には豪雨もそこから入って来た。(写真2)

適時に到着

台風が去った後も断続的に雨が降っていたが、慈済ボランティアは復旧活動支援に参加し、被災者への慰問を展開した。台南のボランティアは、花蓮の静思堂から緊急輸送された穀物パウダーなどの乾燥食品を携えて、七股、北門、将軍、学甲の各地区を訪問した。(写真1)

嘉義市布袋鎮で30年以上地域ケアに携わってきたボランティアたちは、住民と家族のように交流し、台風の夜に経験した恐怖を語る高齢者の話に耳を傾けた。子どもや孫たちは、晴れた日を利用して古い家の修理や屋根瓦の葺き直しを行った。(写真2)

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