NO.306 世界に目を向ける

中国・四川
偏境の子供たちにきれいな水を

文・葉萍、邊静(中国四川慈済ボランティア)
撮影・葉萍
訳・明陛

中国四川省涼山州喜徳県の住民は、少数民族の彝族が主体である。地方の学校は全般に浄水設備が不足しており、教師や児童・生徒の生活用水は全て山から湧き出る水だが、雨季になると水は黄色くなり、土砂が含まれるようになる。

慈済は安全な飲み水プロジェクトを展開し、二〇二一年七月から十二月にかけて喜徳県の三十の学校にウォーターサーバーを贈呈した。住民の冷水を飲む習慣に合わせ、摂氏三十五度に設定しているが、冬は温水も飲めるようになっており、一万四千人の教師や児童・生徒が恩恵を受けた。

山の麓から遠い道のりを運ばれて来たウォーターサーバーから、安定した大量の水が出てきた。李子卿愛心小学校の生徒たちは珍しそうに見ていた(写真左)。以前、子供たちは蛇口に口を着けて飲んでいた(写真右)。ボランティアは皆に専用のコップを配り、健康的な水の飲み方を身に付けるよう期待した。

フィリピン・ケソン市
初めてのワクチンパ―ティ―を体験

文、撮影・Jamaica Digo(慈済フィリピン支部職員)
訳・常樸

楽しいパ―ティ―のような会場に入ると、マスコットキャラクタ―が子供たちを出迎えて登録手続きをした。ケソン市では、五歳から十一歳までの子供に新型コ口ナのワクチン接種が始まった。慈済施療センタ―の医療スタッフとボランティアは去年すでにワクチン接種に投入したが、今年二月の場合は、今までとは全く異なるチャレンジだったと言える。

子供は注射が怖い。百人あまりの医療スタッフとボランティアは、小児科のワクチン接種トレ―ニングをオンラインで研修し、様々な状況をシミュレ―ションして臨んだ。当日は異なったキャラクタ―に扮装して、子供たちにとって、ワクチン接種が面白い体験になることを願った。「注射は本当に怖かったけど、お医者さんが優しくて、すぐ終わりました」と、マギーが涙を拭きながら言った。ママのテレサもほっと安心した。親子は接種後のプレゼントを持って、喜んで帰って行った。これで子供は、登校しても学校生活を送ることのできる高い免疫力を得たのだ。

(慈済月刊六六五期より)

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