歳末祝福 さらなる変化

一月七日にマハーボーディ・コンベンションセンターの外には、珍しく住民の行列ができていた。ブッダガヤで慈済が開催する初めての歳末祝福会に参加しようという老人や子供を伴った人たちの列だった。祝福会では、「慈済大蔵経」及びボランティアと地元の青年による慈済手語劇「行願」を見て、手話に合わせた「千手世界」の曲を聞くことができた。訪れた人は二千三百人を超えた。最後にボランティアから福慧のお年玉とこの日の縁の記念品をもらい、円満に会は終了した。(上の写真)

五十人の連絡所の職業訓練クラスに参加している人と地元の学校の上級生の女生徒たちが、青と白のインドの伝統衣装を身につけて登場し、しなやかな美しい動作で「千手世界」の「一手が動けば千手が動く」動作を表現した(下の写真)。慈済職業訓練英語クラスのルーシーさんは、感想をこう語った。

「私は今まで一度もステ―ジに立ったことがありませんが、今日は、舞台の下で皆が拍手してくれるのを見て、とても感激しました。今日は人生の中で一番大切な日になりました」。

代々、社会の底辺で貧困な生活を余儀なくされてきた女性たちは、往々にして教育を受けるチャンスがなかった。結婚後、荒々しい振舞に遭ったという話もよく耳にする。環境が彼女たちを強くし、先進的な性格にしたと言える。練習が始まって一カ月が経った頃、慈済手語と歌や曲が裁縫職業訓練クラスの雰囲気を和らげていった。裁縫を教える萍姫(ピンジー)さんによると、彼女たちは歌詞の意味を完全に理解しているわけではないけれど、「千手」が伝えたいのは、一人の力には限りがあり、もし皆の力が集まれば、無数の人を助けることができるということは分かっているそうだ。

地元ボランティアの欽図(チントゥ)さんは、男性演技者として「行願」に参加しただけでなく、「千手世界」を演じる女性演技者の指導にもあたった。彼は歌詞の意義を理解し、さらに一字一字習得してメロディ―を覚え、十二月の初めからチ―ムを率いて稽古を始め、最終的に完璧な舞台に仕上げた。

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